「減圧蒸留」が生む香気と、雑味の少ない洗練の酒質。

 千曲錦酒造の「kalo」は、減圧蒸留によってその特徴を現わしている。減圧蒸留とは、蒸留機内部の気圧を人工的に下げることでアルコールを含んだもろみの沸点を大きく下げ、低温での蒸留を可能にする技術だ。もろみはおよそ50℃前後という低温でも沸騰し、熱による成分の変質や香気の飛散を抑えることができる。つまり、高温での常圧蒸留では揮発してしまうような軽やかなエステル類は、この減圧下では大きく喪失されることなく取り出される。結果として、雑味の少ない香り華やかな酒質が生まれるのだ。

ただし、この減圧蒸留は、単に圧を下げて低温度で蒸留すれば良いというものでもない。重要なのは、もろみの性質に応じて圧力・加熱温度・蒸留速度を調整する作業である。さつまいもやタロイモのもろみは粘度が高く、熱の伝わり方や、加熱による挙動が米や麦とは異なる。火入れの強さひとつ、冷却水の流量ひとつで蒸留機から立ち昇る香りも変わってくるのだ。圧力計や温度計の数値と照らし合わせ調整を繰り返す作業がなければ、タロイモの持つ理想の風味も、黄麹に由来する華やかさも、この酒に留めることはできない。

素材の個性を損なうことなく、香味の本質部分を引き出す減圧蒸留の技が千曲錦が醸すKALOの一本一本に息づいているのだ。

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