米麹とタロイモが交わり、荒波のように醪(もろみ)は流動する。
2025.07.25
米と麹があってのタロイモ焼酎。ハワイの伝統と日本の食の礎は、この後、融合することになる。
タロイモのグレーかかったラベンダーと米麹の白が交わり合い、やがてぷくぷくと泡を立てる。
10分もすればまるでそれは生き物のようにうねり甕の中を暴れ回り、静と動を度々繰り返す。
初めてこの様を見た人は、誰もがこの信じられない光景に驚愕し、唖然とする。
麹が産んだ糖を、酵母が食い呼応する、この生き物の化学反応は、焼酎造りにおける最も見応えのある瞬間の一つだ。
地球上の違う場所で育まれたそれぞれの神聖な食物が競演する舞にも見えてくる。
踊る酵母は、やがて自らが生み出したアルコールでそれぞれの生命を全うする。
その有終の美が醸す醪(もろみ)は、蒸留を持って新たな命の水となる。